ひずみの発生と焼割れを防止し、強靭性を与える焼入れ方法です。
(恒温焼入法)
通常焼入し高温焼戻した、同一硬さ品に比べ、衝撃値が2~3倍高いことが特徴です。
Ac3点またはAc1点以上の安定なオーステナイト組織にまで加熱後、400~500℃の熱浴で冷却、この温度にて比較的長時間保持し、恒温変態を完了させてから取り出し空冷します。
この処理で得られる組織がベイナイトです。したがって「ベイナイト焼入」とも云われます。
マルテンサイト変態を起さないで直接ベイナイト組織にするため、変態に伴う体積膨張収縮がなく、また400~500℃の熱浴へ浸漬するため、焼入温度域からの温度差も少なくなっています。それら必要以上のストレスを与えないことから、変形・変寸が少なく、強靭性が得られます。
一般にオーステンパーが可能な炭素鋼はC量は0.6%以上が適当です。