浸炭窒化処理とは

2023.08.18
少しお久しぶりになりました。
全国熱処理マニアの皆様、連日の酷暑の中いかがお過ごしでしょうか。

我々熱処理作業者は、この暑さと戦いながら皆様のご要望にお応えすべく、日々精進しております。
今回は浸炭窒化処理について、ごく簡単ではございますがご紹介したいと思います。

浸炭窒化とは言葉の通り、C(炭素)だけでなく、N(窒素)も鋼の表面に侵入させる処理です。
炭素のみの浸炭よりも、炭素と窒素の浸炭窒化の方が、処理温度を下げることが出来ます。
(浸炭処理に関しては、弊社HP内のサービス一覧をご覧下さい)

それに伴って、焼入れ時の熱衝撃による歪みも浸炭焼入より少ない傾向にあります。
また窒素の影響により、焼入れ性が良くなり、合金鋼の代わりに炭素鋼の使用が
可能となる場合があります。実務上では、浸炭と比較して処理温度は同等で、
処理時間を短くして、硬化層を浅く入れる処理に適用される事が多いです。

熱処理って世間一般には中々なじみがなく、認識が難しく思われる中で、
ファンの方はよりマニアックに、そうでない方には少しでも親しみを持っていただけるよう、
この“熱処理のつぶやき”にて、色々なお話しをご紹介させていただいております。
引き続き、伸和熱処理をご愛顧の程、宜しくお願い致します。

(Y.S.)


日常のつぶやきは @ShinwaHT にて。
#火曜日は熱処理の日 #金曜日は金属の日